一般財団法人JCCP 国際石油・ガス・持続可能エネルギー協力機関(以下JCCP)は、産油国と日本との石油ダウンストリーム部門における技術協力や人的交流を通じて、友好関係を増進し、日本の石油の安定供給の確保に貢献することを目的として、1981年11月に設立されました。
一次エネルギーの多くを占める石油・ガスのほぼ全量を輸入に依存する日本にとって、産油・産ガス国との友好関係の維持が重要課題であることは言うまでもありません。特に近年、中東・アジア諸国を初めとする新興諸国の経済発展による需給構造の変化や、一部産油・産ガス国での地政学的なリスクの高まり等、激変する情勢の中で、海外諸国との関係の緊密化と相互理解の増進は一段と重要性を増してきています。
一方、産油・産ガス国では、原油、天然ガスの輸出だけにとどまらず、精製・販売など石油・ガス産業のダウンストリーム部門への進出に力を注いできており、それに必要な技術や、人財育成面の協力を先進工業国に対して強く要望しております。このような動きは自国の石油・ガス資源からより多くの付加価値を得るとともに、自国の工業化、産業多角化への足掛かりを作ろうとするものとして理解できます。
従って、日本としては、産油・産ガス国のダウンストリーム部門における協力要請に積極的に応えていくことが、これらの国との関係の強化・緊密化と将来の石油・ガス供給の適正化を図る上で、きわめて有効、かつ適切な方策と考えられます。
このような観点からJCCPは、民間関連業界各社の力を結集する中核的な機関として1981年11月に設立され、経済産業省の支援の下、海外諸国への石油・ガスダウンストリーム部門での協力の具体的な方法として研修事業(研修者の受入れ、専門家の派遣、会議・セミナーの開催等)を実施して参りました。
平成13年(2001年)には財団法人石油産業活性化センター(現:一般財団法人カーボンニュートラル燃料技術センター)から技術協力事業(基盤整備事業、共同研究事業)を継承し、より効果的で包括的な事業展開を図れるようになりました。
現在、湾岸諸国を中心とした産油・産ガス国では、近年の急激な人口増加・産業の自国民化を背景に、国営石油・ガス会社による製油所の新設・増強などダウンストリーム部門の強化に拍車がかかっています。また、世界レベルの一流企業を目指すように成長した各国の国営石油・ガス会社は、石油・ガス製品の更なる高付加価値化や環境問題にも積極的に取り組んできております。
その結果、日本への関心もより具体的・専門的なものになっています。従来からの純技術的な協力要請がさらに高度・広範囲なものになってきただけでなく、さらに踏み込んだ日本的な諸管理技術・人財育成技法などに関する協力も求められるようになっています。
アジアを中心とした新興諸国からの協力要請も目が離せない状況です。こうした新興諸国への協力は、実際に石油・ガスの安定供給を担っている日本の石油産業が海外へ進出し事業展開を図るための基盤形成という側面もあり、重要度が高まっていると考えます。
JCCPは、設立以来、研修・技術協力事業を通じて、世界各国の石油・ガスダウンストリーム部門との緊密な協力関係を築いてまいりました。今後も産油・産ガス国との友好関係の増進を図り、日本の石油・ガスの安定供給確保に資するとともに、日本と産油・産ガス国双方の経済発展に寄与すべく事業活動を展開してまいります。