先方からは、次のメッセージがありました。①今回の JCCP現地セミナーはウズベキネフテガスにとり初めての開催であり、その成功を祈る。② JCCP は現在まで約 90 名以上の同社の社員を日本での研修に参加させ、旧ソ連型の技術・マネジメントとは異なった日本の技術・手法などの習得に十分な効果を上げている。③同社は、従業員が 13 万人を数えるが、従業員の教育訓練を重視している。日本の JCCP での訓練は同社の海外派遣プログラムに組み入れられており、今後もJCCPとの人材開発プログラムを通して日本との友好な関係を継続したい。
開講に先立ち、駐ウズベキスタン日本大使の加藤文彦閣下 のご臨席の下、ご挨拶をいただきました。大使は、日本とウズ ベキスタンの友好関係、特に人材育成について JCCP の貢献 について触れ、今後も同国エネルギー産業の最大企業である 同社の人材教育には日本政府も協力していく旨述べられました。
セミナー内容を概説すると、導入の基調講演として、人材 開発計画の権威である田中宏昌教授により、セミナー 3日間 の構成、HRMとHRD の定義、ビジネス・ディスコースという 概念につき、スライド、ビデオを使い、質疑応答をしながらセミ ナーを開始しました。これにより、今回の研修参加者の興味・ 理解度・語学力を判断しました。
セミナーの構成は、① 1日目:庄司講師による、日本型人 的資源管理・人材開発の歴史・文化的背景と現状、そして 今後の変化の方向性、② 2日目:吉富一之講師による、出光 興産という日本の代表的な石油会社(下流中心、特に製油所 操業)での、人材開発の手法と現状、③ 3日目:田中教授に よる、1日目、2日目の理論と現実例の研修を終えた後の、実 践的人材開発計画の作り方・評価の方法についての指導、 などが中心になります。
セミナーは、他の国の実例から学び、自分の会社の人材 開発計画をいかに適正化していくのかについて、3日間にわ たって、様々な角度から講義・ワークショップなどで詳しく学べ るように構成しました。
ウズベキスタンは、ロシアが経済制裁と原油・ガス価格 の低迷によって経済停滞が起きていることにより、ロシアへの 100 万人以上にものぼる出稼ぎ労働者が次々帰国しており、 このため、外貨送金が減り、かつ国内還流労働者の雇用問 題が現在の喫緊の問題であるとの由。
同社は同国最大のエネルギー企業であり、雇用の確保とい う国の政策を担っています。また、国内全域に広がる製油所、 パイプライン、掘削装置製造、スタンド経営、物流管理などエ ネルギー関連のすべての国内事業をカバーしているため、電 力供給を除いたすべての国家のエネルギーを供給する独占企 業でもあります。
中央政府は、西欧・日本などの民営企業の人的資源管理 や人材開発のやり方を幹部に学ばせる事により、ソ連型国営 企業の管理体制から脱皮させ、企業の近代化を行おうとの意 思があります。それが、同社の HRM/HED 部門の海外研修 や日本への JCCPを中心にした研修派遣につながっていると 考えられます。同社の上流部門からも日本への研修には参加 させているとのことです。
ウズベキスタン人は、その国民性が日本人に似ているところ があり、温厚、真面目、親切などの特性があります。「マッハラ」 と言われる近所づきあいの共同体が存在しており、「チームワー ク」が理解しやすい国民だと感じました。
最後に、第二次世界大戦のソ連による日本人捕虜が作っ たナボイ劇場が巨大地震にも耐え、その堅固さにより、日本人 は捕虜であるにも関わらず、まじめな建設事業の成果を残した として、同国民は日本人に高い評価をしています。
同国には日本の文化と経済成長に興味のある若者が多く、 日本語学習熱が高く、日本の技術・製品に強い憧れをもって いた研修参加者が多数いました。
最後に、ウズベキネフテガス関係者と関係された皆様の支 援・ご協力のお陰で、本コースを無事終了することができまし たことを、深く感謝します。